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今回、紹介するお車はBMWのE90 320iです。車検でご入庫頂きました。
気になっているところは特に無いという事でしたが法定24ヶ月点検を行ったところ、ATミッションのオイルパンからオイル漏れがありました。
ATミッションのオイルパンは、樹脂で出来ており走行中の熱により徐々に歪みが発生しオイル漏れが発生してしまいます。
この状態では、徐々にミッション内部のオイル量が低下していきます。オイルが規定量の下限値を下回ってしまうと、変速不良やミッション内部の故障を招くだけでなく、保安基準不適合になりますので車検も取得できない状態となってしまいます。
樹脂製のオイルパンは、歪みが発生しやすく再使用が出来ない為オイルパンアッセンブリでの交換が必要となります。
お客様と打ち合わせを行い、オイル漏れのあるオイルパン本体とATミッション内部に取り付けられているハーネススリーブの交換作業を行いました。
交換作業ではまずはATミッションのオイルを抜く事が必要になります。抜いたオイルはかなり黒くなっており、オイルパンには鉄粉が溜まっておりました。
ミッション内部のハーネススリーブも交換し、オイルパンの取り付けボルトを規定トルクで締め付け後、オイルの油量調整を行います。
このトルク管理を適切に行わないとまた漏れやすくなりますのでここは慎重に行います。
調整後、試運転を行い変速に異常が無い事と、オイル漏れの症状が改善している事を確認し作業完了となりました。
ATミッションの作業は、内部が非常に細かい制御になっている為、知識と経験が豊富な専門店での作業が必要となります。
簡単に見える作業でも細かな箇所を配慮することで次回の点検、車検時の際に修理箇所を減らすことが出来るかと思いますので是非、車検だけでなく気になる箇所があればご相談下さい!