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本日の整備はBMW X5 E70 30i xDriveのエアサス修理です。
リアの車高が下がるということで入庫いただきました。
症状の確認を行うと右リヤの車高が下がっており、エンジンをかけると車高は上がり左右で車高の差はなくなりました。
E70ではリアのサスペンションがエアサスペンションになっており、エアコンプレッサーでエアーを送っています。
エンジンをかけると車高が正常の位置に上がるということはそのサスペンションにエアを供給しているコンプレッサーの作動に問題はありません。
コンプレッサーが故障している場合は吐出量不足などにより車高が正常位置まで上昇しなかったり、作動せずに車高が全く上昇しないなどといった症状になります。
今回の症状の様に車高の左右差は出ないはずです。
右リヤだけ車高が落ちているのでエアサス回路のバルブの故障やエア漏れの可能性があるため、まずはエアサス回路にエア漏れがないかリフトアップをし石鹸水を使用して点検していきます。
各ホースや接続箇所に漏れはなかったのですが、右リヤのエアサス本体からほんの僅かエアが漏れていることがわかりました。石鹸水をかけるとエアバックから泡が出てきているのがわかります。
このエア漏れが原因でエンジン停止後などのコンプレッサーが作動しない状態で、右リヤのエアサスのエア圧力を維持できずに車高が落ちていました。
お客様に原因をご説明し、今回は左右のエアサスペンションの交換を行いました。
エアバック内はすごい圧がかかっているため、エアサスの交換には専用のテスターを用いてエアバック内の圧を抜く必要があり、その予備作業を行わないととても危険です。
交換後テストを行い問題がありませんでしたので作業完了となります。
今回はBMW E70でしたが、輸入車のエアサスシステムの故障はどのメーカーでも少なくありません。そして今回のようなエア漏れの状態などを放置していると連続してエアコンプレッサーが作動することになるので、焼き付きなどを起こしコンプレッサー本体の故障などにもつながりますので、何か気になることがあればご相談いただければと思います。